腰の痛み
腰の痛みについて
腰痛は日本人の国民病と言われるぐらい多くの人に発症する障害です。
白人や黒人よりも腰回りの筋肉が少ない分、黄色人種に多く発症するようです。
40代~60代の中高年に多く見られ、約半分が腰痛を感じたことがありました。
少し前の「自覚症状にある病気や怪我」の国民調査では、男性では1位、女性では2位と非常に高い順位を占めました。明確な原因が判明するものは約20%程度と言われています。主なもので、椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄(せきちゅうかんきょうさく)・腰椎すべり症などが挙げられます。残りの80%は、原因が判明しないため腰痛症と、ひとまとめに呼ばれることが多いです。
腰の痛み
- こんなお悩みありませんか
- □腰が固まっている感覚がある
- □腰をそらすと痛みが走る
- □長時間歩くと腰が痛くなる
- □同じ姿勢を取ると痛みが出る
椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアは、椎間板の中にある髄核という粘性の成分が外に飛出してしまっている状態です。その髄核が神経を圧迫したりすることによって痛みやしびれ・麻痺等の症状を引き起こすとされています。しかし、髄核が飛出すると必ず症状が出るわけではなく、無症状の人もいることから、ヘルニアと同時に神経付近で炎症が起きているのではないかとされています。昔は椎間板ヘルニアになると、引っ込むことはないとされていましたが、最近の研究の報告では、縮んだり・なくなったりが確認されているので治療が可能なものだという見方が大きくなっています。
脊柱管狭窄(せきちゅうかんきょうさくしょう)
脊柱管狭窄症は加齢などの影響によって骨や関節、椎間板などが膨らんでしまった脊柱管が狭くなり神経を圧迫及び血行不良にしてしまうことによって様々な症状が出る病気です。
また坐骨神経痛を引き起こす症状の一つで腰に痛みを覚えることが多いです。
狭窄が起こる場所によって症状が少し変わりますが、下肢や臀部の痛み・しびれなどが起きることが多いです。また、しばらく歩くと足のしびれや痛みを感じ歩けなくなる、座ると症状が収まる、これを繰り返し腰が少し前屈する自転車などは症状が出ない、間欠性跛行(かんけつせいはこう)と言われる症状が特徴的です。
すべり症
腰椎の椎関節と呼ばれる部分がうまく働かなくなり前後に骨がずれてしまうことを言います。すべり症は大きく2つに分類され、背骨の骨同士を繋げている部分が分離するものを「分離すべり症」と呼び、骨同士の分離はなく椎間板が老化などによって変性してずれたものを「変性すべり症」と呼びます。症状は腰痛がメインになり、激しい痛みではないことが多いので治療を行わない方が多く慢性化してしまっている方が多い印象です。また、発症は中高年に多く、その原因として筋力の低下によって腰椎を支える力が弱くなっていることや椎間板の老化などが挙げられます。
ぎっくり腰(急性腰痛)
ぎっくり腰とは急性腰痛のことで、日常生活の中で急に起こり叩かれたような衝撃があったと言う方が多く、激しい痛みを感じます。腰椎が瞬間的にずれ、すべり症に近い症状ではないかと言われています。レントゲンやMRIでは何も映らないので明確な理由は不明ですが腰の捻挫と考えていただくのがイメージしやすいかと思います。
原因は、運動不足によって筋肉が硬直していることが関係しているので、日常的に筋肉の柔軟性を保つ必要があります。
腰痛症
急性腰痛ではなく、整形外科で検査をしても、明確な原因がわからないものを腰痛症と呼びます。また、長期に渡って継続して痛みがあるようであれば慢性腰痛と呼ばれます。
症状は名前の通り腰の痛みですが、痛みの感じ方は幅広く、少し痛む程度の方から痛みで立ち上がれないような方もいます。
腰痛症が発症する要因として、筋肉の硬直や姿勢不良、他にも食生活やストレス等が挙げられます。病院では痛み止めと湿布を渡されて終わりですが、当院では最適な治療と、日常生活の改善を図ることで、痛みの緩和が可能ですのでぜひご相談下さい。